[CHREATOR snap #1] ”ドラム”という名のコミュニケーション・プレイス

激しいのが好きなんで ー

「僕、めっちゃメタル好きで!」と屈託のない笑顔で語るのは

ドラマーとして各バンドで活躍するAllenさん。

Slipknotのドラムが特に好きで、そこからメタルが好きになったというAllenさん。その熱はアメリカ人の父親の帰省のタイミングについていき、現地のフェスまで追いかけるというアクティブぶりを発揮するほどだったという。

高校時代の劇的なメタルとの出会いをきっかけとし、友達とバンドを結成。

ドラムを始めることとなり、活動を続ける。

「やっぱドラムで成功したい」

そんな思いを持ち続け、学生や社会人の傍らにずっとドラム活動を続けていたAllenさん。

現在はいろんなバンドに入り、バンドパフォーマンスを支える

「サポートドラマー」としての確固たるキャリアを積み

ドラム一直線に活動の形を変貌させている。

「救済」の場の提供 ー

「こういう音楽があるぞ、暴れようぜ」

激しい音楽には負の感情やうっぷん、

鬱屈とした気持ちを発散させる力がある。

激しい音楽によって自身も救われた過去があるからこそ

そのような気持ちを抱える人々に対しての

「発散」だったり、「助け」となる場を共有したい。

ドラムの爆音を聞いて「わぁー」ってなってくれたらいい。

そう語るAllenさんのドラムプレイには

爆音ながらもどこか癒されていくような、そんな音色があったのは

この根底の思いのせいだろうか。

 

現実世界を忘れさせる音 ー

「さっきの音はまだちっちゃい、全然。全然ちっちゃいくらいなんで、

本当はもっとでかいし、ライブの時はマイクもついてもっとでかくなるんで。」

彼はプレイの後に、大粒の汗を感じさせない颯爽とした笑顔で口にする。

その言葉にしては、場の空気を掌握するには十分すぎるくらいの音量ではあった。ただ、そんな中でも不思議と聞き手の意識を心地よくする音であった。

生演奏の楽器の中では " 一番音がでかい "から、

聞き手がその音に没頭できるような場を作ること。それを常に心がけているとのこと。

普段聞くような音じゃないからこそ、癒されてたり、没頭ができる。

その導入としての役割を彼の奏でる「爆音」という刺激は担っているのかもしれない。

 

”他”と繋がる手段としてのドラム  ー

良くも悪くも癖のないプレー、タイトな演奏(なるべく癖なくしっかりバンドのテンポに合わせて演奏すること)を常に意識し

自身の好みである

大きい音、早い音を用いた演奏が自分の色だと認識する

” 音はでかいけど、繊細な楽器 ”なのだと、

ドラムのことを表現し、話し始めた。

「やっぱりドラムが走っちゃったりしちゃうと演奏がガタついたりしちゃうじゃないですか?それがかっこいいっていうドラマーもたくさんいるんですけど

僕の場合はいろんな人とやりたいから

そのバンド、バンドの全体をちゃんと見つつ、それを生かすようなプレイを一番心がけてますね」

Allenさんによると、ドラマーは目立ちたがりの人もいるが

意外とシャイというか、オールマイティだが縁の下の力持ちのような存在が多いとのこと。

間違えてはいけない。

そんなプレッシャーと毎回戦いつつもバンドそのものを生かすプレイをする

ドラマーたちの精神力は尋常なものではない。

 

 ”言葉” ではない世界共通言語 ー

Allenさんをドラムを叩くアクションに導いているのは

”色々な人とコミュニケーションをとりたい”そんな外に向いている願望だった。

ただ食事を共にしたり、酒を飲んだりなどのコミュニケーションとは違う、アンサンブルなどの音楽のコミュニケーションをとる中で

お互いのフィーリングが合い、仲良くなることもしばしばのようだ。

そういったコミュニケーションが音楽の創り出す「人との繋がり」であり、

彼がドラマーであるための一番大事な要素であった。

「ストレス発散するだけだったら別に一人でドラム叩けばいいんですけど、結局バンドでやってるので、やっぱ ”人と人のコミュニケーション” 、そういうのがやっぱ好きでやっている節はあると思います。」

「結構海外のバンドとかもやったりしてて、お前凄いプレイいいなとかっていうのを言葉分かんなくてもなんかもうそういう気持ちで伝わるっていうのもあるし、言葉いらないですよね。音楽って。そこがやっぱ何かいいなっていうか…”非言語コミュニケーション”っすね、ほんとそれこそ。」

”繋がるための音楽” それ抜きにドラムに熱を注ぐことはないのであろう。

 

 ニューインスパイア ー

力強いながらも、安心感を感じさせるパフォーマンスの源泉を辿っていくと、「サウナ」というキーワードが浮かび上がってきた。

基礎練習、聞かせどころの念入りな確認、曲の理解などは日頃から欠かさず、特にライブやツアーなどの本番が近いと一日の中での占める割合は多くなる。

そんな音楽と密接なライフスタイルの彼だが、オフになれば、最近は特に”サ活”に勤しむという。

「サウナは代謝が上がって健康にいいはずなのに、ライブでも汗かいちゃうから、行き過ぎるのはよくないって最近思ってますね。盲点。」汗をかきすぎてなくなってしまうという事態だけは避けたいものだ。冗談を口にしつつも、その魅力について語ってくれた。

「ああ俺結構ぶっ飛びたいのほうかもしれない、”トトノウ ”系の感じかなそう。もちろん健康で寝れるからサウナに入った日ってそれもいいんですけど、どっちかってば” トトノウ ”っていうのが一番って感じですね。」

 

リラックスをマネジメントするために ー

サウナはリラックスするための訓練だとも話した。

リラックスしている状態と緊張して上がった状態でのドラムの音色は全然違う。緊張してると聞き手にも音が詰まって聞こえたり、いつもより硬い音だと伝わったりする。

だからこそ、サウナ中の

じっとして自分の世界に没入したり、自問自答したりして培われる

”リラックスを自身で生み出す”力

をドラムプレイにインスパイアさせて、緊張状態を緩和しているのだという。

「多分僕結構本番前とかもうめっちゃ緊張するんですけど、なるべくあがらないようにしたりしてます。自分でリラックスに持っていくみたいなちょっとこう目つぶってみたりとか、色々今試行錯誤してるところなんですけど、そこをめっちゃ大事っすね。緊張するんで、やっぱお客さんもたくさんいるし…みたいなのはありますね。はい。」

ルックスもパフォーマンスにも抜け目のないように見えた彼の

人間らしいものが垣間見えた瞬間である。

 

大きく” 自信をつける” 服 ー

Q:今日着ていただいた服、どうでしたか?

「何か自分で言うのなんですけれども、めちゃくちゃ俺に似合ってんじゃねって感じで楽しく着させてもらったっすね。結構僕ブラックの私服多かったりするんです。すごい普通に私服で着たいなと思えるような、はい。すごくかっこよかったです。」

「シルエットがわりと派手というか、大きい。袖口とかも大きかったりするから、なんかこう着てるだけで自信がつく感じありました。ぼくモデルなんで!みたいな。ははは」

前回のルック撮影の際、Terra × Cottaを着用していたAllenさんだが、

ブラックを身に着けた今回は、前回とはがらりと表情を変え、どこかシャープで小慣れ感のある印象だった。着こなしはオーソドックスにフロントボタンを閉じ、袖口を広いシェイプで残している。

 

ライブ衣装としてのCHRAM ー

「衣装として着れる。ライブ衣装?何かその袖口留められたりできたし、状況に応じてボタンを付けて、ドラムを叩くために使えるし、ステージに映える衣装のようだから、着れるな、みたいな。そう思いました。」

モードっぽい雰囲気もあるシルエットを評価し、

まさかのライブ衣装としての可能性を見出したAllenさん。

もしかすると異例のラウンジウェアがライブ衣装としてステージに上がる未来があるかもしれない。

そんな未来を一瞬ではあるが期待してみる。ラウンジウェア革命である。

 

tops: Night pajama - BLACK×WHITE – CHRAM ¥19,800-jyp  ______________________________________________________________

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